元・寿司職人による御寿司

なんだか、遠い昔の話のようだけど、御寿司職人という世界に生きていたときがある。

僕なんかは全然、高級店とかではなく、下町の出前中心の昔ながらの町の御寿司屋さんに住み込みからスタートして、庶民的な御寿司をやっていた。

でも、セントラルキッチンで仕込まれたネタではなく、東京築地市場から来た魚介類をお店で仕込んで提供していた。卵焼きやアナゴの煮付け、コハダの酢締めなんかも覚えたなぁ。

その後も料理業界に少しいたけど、御料理っていうのはけっこう自由なものなんだなというのが感想。美味しい食材なら、塩だけで美味しかったりもする。

複雑な料理をありがたがったりする人もいるけど、そういうのはその場に何が求められているかだと思うんだよね。簡単な料理は手抜きなんだろうか、違うよな。

僕も、何か凄い技術とかじゃなきゃいけないと思っていたこともあるけど、そこにいる人とどういう時間を過ごすのか、それで料理は決めればいいと思う。

そういう御寿司をお客様といっしょに楽しんで作る。それが楽屋における御寿司です。いままでのアドベンチャーの僕なりの答えです。

いっしょに気楽に作って、食べましょう。

台風のときの河

今回の台風19号は本当にすごかった。とくに雨が。
普段流れているんだかわからん、民宿前の河が台増水。

自然の力のすごさを見せ付けられる。
自然に感謝しつつ、自然とうまく折り合いをつけていくようにしたい。

それと、
いつもの日常の尊さを改めて認識する。
生きることは、なんとなくではないことを認識する。

感謝して、一生懸命に毎日を生きよう。

庭の開拓

庭の開拓

 

長い時間、自然のままに放っておかれたお庭を回復するのは、けっこうな作業である。その大敵は、やはり雑草。

その根の密度のすごいこと。指くらいの太さの根が縦横無尽に張り巡らされている。以前に、何もせずに苗を植えたことがあるが、すぐに雑草に飲まれてしまった。

この根をクワで掘り起こして取り去って、はじめて植物を植えることができるのだ。写真にあるようなたった少しだけの範囲の根を除去しただけで、一輪車三杯分の根っこ!!!

今着手した場所が一番雑草の激しいところとはわかっているが、このけっこう広い庭を全部開拓すると思うとけっこうスゲーなと思ってしまう。でもね、ベニシアさんみたいな美しいハーブガーデンは僕のドリーム、アドベンチャーの末にたどり着くべき目標のひとつなのである。

レタスの定植

レタスの定植

9月は夏から秋に大きく季節が変わる時期。暑さも幾分か和らいできて、生き物たちの過ごしやすい環境になり、植物たちも生命力を取り戻す時期。

そのタイミングで、暑い時期から大切に育ててきた苗を畑に植える。その定植作業も植物によって少し違ってくる。

アブラナ科の白菜やケールやキャベツなどは虫に食べられやすい。だから防虫ネットをする。キャベツやブロッコリーなどは9月の20日辺りからネットなしでも大丈夫な場合もあるが、そこは気候をよく見ながら、そして、手間を調整しながら(防虫ネットをする手間を削減するか、虫に食べられるリスクを削減するか、、、)、作業の選別をするのが農家の腕と経験。どっちを選ぶかがアドベンチャーである。

キク科のレタスはその点は農家には嬉しい。虫に強いのだ。防虫ネットなどの被覆材なしでも大丈夫。暑さにはそんなに強くないので、真夏の育苗はちょっと気を使うが定植まで持ち込めばこっちのものである。

その苗をお客様と植える。5センチくらいかな。そのくらいの小さな植物を点々と等間隔で植える。これがいつの間にか大きな野菜に育つと思うと、いつもすごいなぁと自然の摂理の不思議さを感じる。

そして、苗をいっしょに植えてくれた人に、育ったお野菜を食べてもらう楽しみも増える。

武蔵ワイナリー(アンテナショップ)

武蔵ワイナリー(アンテナショップ)

 

ワインの葡萄を無肥料栽培、無農薬で育てることは可能なんだろうか。可能なんです。それを実現しているのが、武蔵ワイナリーさん。

有機野菜食堂「わらしべ」さんも一階にある元・養蚕伝習所「玉成舎」の二階にアンテナショップがあります。そこではワインの販売もあるし、その場のミニバーのようなところで飲むこともできる。

スタッフの中山さんに、色々と教えて頂いたのですが、ワインの世界深いですね。ワインを飲めない方も、ぶどうジュースが最高です。代表の福島さんは同じ町の武蔵鶴酒造の杜氏さんもやっておられて、その日本酒も置いてあります。

玉成舎の二階からそとを眺めながらゆったりとできる良い空間でした。

種まき機のブラシが外れてた。

種まき機のブラシが外れてた。

 

種まき機は凄い便利。一気に短時間で、少労力で沢山の作業ができる。その分、使い方を間違ったり、勘違いしたまま使うと、一気に沢山の間違いを広げてしまう。まぁ、テクノロジーというのはそういうものだもんね。

今回は、種まき機内部のブラシをセットし忘れていたということ。うーん、文章だけで説明するのはちょっと難しいかな。
種まき機の内部は、タネをストックしておくボックスがあって、それの底にロールが回るようになっている。ロールに穴が開いていて、そこに種がひとつひとつスポッと入って、ロールがひとつひとつタネを運んでくれるという仕組みだ。
それで、タネをひとつひとつ地面に播いていくことができる。

その種がロールに入るときに、沢山穴に入ってしまわないように、穴に入った後ブラシの下をくぐる。そうすると、穴に入った種以外はブラシが落としてくれるということだ。

そのブラシをしていないとどうなるか。もちろんタネは無制限にロールの上を運ばれていく。すると、写真にあるようにめっちゃ芽が出る。早く気が付いてよかった・笑。全部播き終わって気が付いたら目も当てられなかったな。

でも、ちゃんと、タネの減り具合とか見ていたらわかるのだ。作業全体に心を広げておくことも大切。集中力と全体を感じる力、どんなアドベンチャーにおいても必要なことだと思うな。

さて、沢山播いちゃった株の種は間引きをするか、もしくはスプラウト的に育てていただくかなぁ。。。

 

防虫ネット

防虫ネット

 

畑の横を通りがかったときに誰しもみたことがあると思う。東京の人は見たことない人もいるかな。トンネルみたいな形のやつだね。

トンネルにはネットが張ってあったり、ビニールが張ってあったりすると思うけど、今回の話はネットの方だ。これは無農薬で農業をする上で非常に大切なものになってくる。

無農薬栽培だと、作物を食べようとする虫が寄ってくる。植物の種類、つまりは何科(ナス科とかアブラナ科)の植物によって虫が好きなものとかあるんだけどね。とくにアブラナ科がやばい。もう、虫さん超大好き。

あと、季節とかもある。地域にもよるけど、大体春にタネを播いて夏くらいに収穫と、秋に播いて冬に収穫という、年2回サイクルが大きな枠だ。春に用意して一年くらいかけて育つ作物もあるけど(里芋とかね)。

虫が全盛期なのはもちろん暖かい時期。春まきの作物の葉物だとネットをしていても食べられちゃうこともある。夏や秋にタネをまくものは10月くらいまでは虫が活発だからネットで守ってやらないといけない。

僕も良く知らんで、葉物をネットをせずに作ったことがあったけど、まぁ、虫にエサを上げただけという形になってしまった・笑。

あと、忘れていけないのは網目の細かさ。それによって防除できる虫の種類が違うんだ。一ミリではちょっと駄目な虫もいる。0.6ミリなら大抵は大丈夫とかある。

農業する前は、畑はただ単に「畑」というもので、みんな一緒に見えていたけど、今は畑をみると、それぞれのシステム、使われている技術、作物の内容などなど色々なものが見えて凄く面白い。そこにそれを運営している人の思想が反映されている。畑見学はかなりアドベンチャーだ。

今度、ネットの張ってある畑を見たら、その中で何を作っているのか。いつ収穫するのかなど、想像力を広げてみてほしい。そこに自分の食べる食物、それが自分のところに来るまでの経過、そういうものが繋がっていくと、世界はより現実の手ごたえをもてくるんだと思う。

あと、ただのネットに見えてもけっこうお値段もするのよ!!

作業椅子車

作業椅子車

 

畑ではしゃがんだ姿勢での作業が多い。つまり、身体の一部だけに負担をかけることが多い。とくに腰ね。

腰にきたら、イチローストレッチがいいね。本当に効く。知らない人は検索するとすぐにでてくる。でもまぁ、作業自体、負担を分散させていったほうがいいわけだ。一部に負担がかかる前に。

とくに、苗を植えるシーズンに同じ姿勢でやる作業が多い。少しずつしか動かないからね。そういうときに、写真のような椅子車を使うといい。

まったく、負担がかからないということではない。負担を分散させることができるということだ。畝の片側を椅子車を使って、苗を植える。そして反対側は普通にしゃがんで植える。これだけで、微妙に使う腰の部分が違うわけだ。これって実は非常に大切。

畑作業をしていて、自分の身体に意識を向けていると面白い。季節や時間帯、湿度によって体の調子は変わるし、こういう風に使う部位に気を向けているだけで、随分と違う。

例えば足の小指なんて意識しているだろうか。足の裏とか意識しているだろうか。農作業は平気で一時間とか二時間とかやる。その間に、自分の身体と対話できる。自分の内面とも対話できる。自分探求のアドベンチャーなのだ。

そうしていると、自分の身体のどこの部位にどれだけ負荷がかかっているか、身体が壊れる前にわかる。そうすると、こういう椅子車なんか使ってみようと思うわけだ。

それに、なんかこれ、おもちゃみたいで可愛いよね。

草削り棒

草削り棒

無農薬で畑をやっていると、草との向き合い方がとても重要になってくる。

草取りはタイミングによって、作業負担が本当に千倍くらい違ったりする。

耕運機や刈り払い機を使った方法は効率的で一気にできる。でも、細かいところは残っちゃったりして、草によっては借り倒したものを放置しておくと、そこから芽がでちゃうことがある。

なので、雑草の生育過程、畑のどの部分をやるかなどで、対処法が違ってくる。

例えば、ビニールマルチをやった畑での通路。通路を耕運機で浅く耕す。雑草がお米粒くらいのときにサッと通ると簡単に草を押さえることができる。
でも、マルチのギリギリの際はできない。無理にやるとせっかく張ったビニールマルチを巻き込んで剥がしてしまうからだ。

そういうときは手作業でやるしかない。クワで表面を削るのがスタンダードだったのかな。でも、クワは結構重いし、どうしても土を移動してしまう。でこぼこになっちゃい易いのだ。

そこで、優れものがこの草削り機。商品名は「けずったろう」・笑。リングになっているからそこから土が逃げて、土を移動しないで済む。そして、写真でもわかるように軽い。

草が小さいうちに、これでマルチの際をダーーーーッと小走りしながら除草できる。まぁ、農家の畝なので、30とか40メートルあり、畑全体となるとけっこうな距離になるのだが、ははは。

いや、でもこれね。草がメッチャ茂ってからだと、そのけっこうな距離を草むしりしながら、ジリジリと進むわけで、かなり大変。そう考えると、草が若干見え始めたところでダーーーーーとやった方がいいわけです。

いくぞー、アドベンチャー!いち、にい、さん、ダァーーーーーーーっとやると楽しい。

畑の設計の具現化

畑の設計の具現化

作付け計画というものがある。どんな野菜をどれくらい、どこに作るかということだ。建物を建てることにたとえるなら、設計図面といったところかな。
でも、図面だけじゃ建物は立たない。実際に測量したりして、どこに何を設置するかを計って、実際に物理的にものを動かしていく必要がある。
畑でも、まずはトラクターで更地にして、畝(うね)を決めて、種を播いたり、苗を植える場所を作っていく必要がある。

畝を立てる場合と、トラクターできれいにした真っ平らな畑に直接種をまく場合がある。どちらを選ぶかは耕作者のやり方や、そこの土による。

紐をまっすぐに引いてそれに沿って、種まき播き機を走らせる。間隔でまっすぐ進もうとしても中々真っ直ぐにはいかないんだよな。長い期間使う畑なので、えーいとやってしまう僕も紐を使ってまっすぐにする。気持ちがいい。

今年は畝たてもやってみた。その場合は耕運機で畝を立てるのだけど(手でやってもいいがかなりキツイことになるだろう)、紐に沿って耕運機を走らせても上手くいかない。耕運機の躯体が当ってしまって、紐がブレてしまって上手くいかないのだ。

そこで、考えてた。耕運機に決まった長さの棒をつけて、となりの畝との距離を一定にすれば、いいのではないか。そうすれば、始めの畝がまっすぐならば、同じ距離を走るのだから、そのとなりの畝もまっすぐになる。やってみたら大成功!

畝を立てると、水はけが良くなるし、大雨のときに水没しない。ちょっとの段差だけど、太陽光の当る面積が増えるから地温も上がりやすい。こういう少しの差が大きな違いを生むんだよね。

生き物のお世話は正解はない。そのときにできる自分の精一杯を適切な配分でやることが正解といえば正解。あまり手をかけすぎても、他の作業ができなくなったら全体として成り立たなくなるし。全体のバランスが大切なのかな。

昔から色々なところでいわれている、中道を行くということか。何かを際立たせるために、ところどころ敢えて尖がったことをやるのはいいと思う。でも、それは全体をまとめるためのことと認識できることじゃないとね。そうすれば、バランスと尖がったところが矛盾なくできるね。

それができれば、極端と中道を両方駆使できる、緩急のある楽しいアドベンチャーライフが送れるな。